ケアマネージャーは、介護保険の専門家として重要な役割を担っています。
本記事では、ケアマネージャーの基本的な役割や仕事内容、資格取得方法について詳しく解説します。
ケアマネージャーの基本的な役割
ケアプランの作成
ケアマネージャーは、利用者一人ひとりに最適なケアプランを作成します。
このプランには、提供される介護サービスの種類や頻度が含まれます。ケアプランは、利用者の身体状況、生活状況、希望などを考慮して作成され、利用者が自立した生活を送ることができるように支援するためのものです。
介護サービスの調整
ケアマネージャーは、利用者と介護サービス提供者との間の調整役として機能します。
利用者が希望するサービスが提供できるよう、適切なサービス提供者を探し、連絡を取り、サービスの利用を調整します。また、サービス内容に満足できない場合や、サービスの変更が必要になった場合にも、利用者とサービス提供者の間に入って、円滑なコミュニケーションを図り、問題解決を支援します。
給付管理業務
ケアマネージャーは、介護保険の給付が適切に行われるように管理します。
利用者が受けられる介護サービスの範囲や費用を把握し、利用者が負担する費用を計算し、請求書を作成します。また、介護保険の給付に関する手続きや書類作成なども行います。
厚生労働省
介護支援専門員/ケアマネジャー
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/132
ケアマネージャーになるためのステップ
必要な資格と条件
ケアマネージャーになるには、特定の資格と条件を満たす必要があります。
まず、厚生労働大臣の指定する介護支援専門員研修を修了し、介護支援専門員資格を取得する必要があります。
この研修は、介護保険制度やケアマネジメントに関する知識、技術、倫理などを学ぶもので、筆記試験と実務研修で構成されています。また、介護支援専門員資格を取得するためには、一定の実務経験が必要です。
具体的には、介護福祉士、社会福祉士、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの資格を取得している場合、または、介護施設や病院などで一定期間の実務経験がある場合などが挙げられます。
筆記試験の合格
介護支援専門員資格を取得するためには、筆記試験に合格する必要があります。
この試験は、介護保険制度、ケアマネジメント、倫理、法律、福祉、医療などに関する幅広い知識を問われます。
試験は、毎年複数回実施され、受験資格は特にありません。試験に合格するためには、事前にしっかりと準備しておくことが重要です。市販のテキストや問題集を活用したり、資格取得のための講座を受講したりするなど、自分に合った学習方法を見つけることが大切です。
直近の合格率や約20%です。
5人に1人が合格している事になります。
厚生労働省
第26回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187425_00010.html
実務研修の終了
筆記試験に合格した後は、実務研修を修了する必要があります。
実務研修は、介護支援専門員として必要な実践的なスキルを習得するためのものです。研修では、実際にケアプランを作成したり、利用者や家族、サービス提供者と連携したりするなど、実践的な経験を積むことができます。
実務研修は、介護施設や病院、地域包括支援センターなど、介護支援専門員が実際に業務を行う現場で行われます。研修期間は、通常3か月から6か月程度です。
ケアマネージャーの一日の仕事
業務開始と事務作業
ケアマネージャーは、通常、午前9時に出社し、最初に事務作業を行います。
これは、前日の業務の確認や、当日のスケジュール確認、書類作成などです。また、利用者からの連絡や問い合わせに対応することもあります。
利用者宅の訪問とケアプランの見直し
午前中は、利用者宅を訪問し、利用者の状況やニーズを把握します。
利用者の身体状況や生活状況、希望などを聞き取り、ケアプランが適切に実行されているかを確認します。必要に応じて、ケアプランを見直したり、新しいサービスの導入を検討したりします。
サービス提供者との会議
午後は、サービス提供者との会議を行います。
会議では、利用者の状況やケアプランの進捗について話し合い、サービスの調整や改善を行います。また、サービス提供者から利用者の状況に関する情報提供を受けたり、サービス提供者への指示や依頼を行います。
厚生労働省
ケアマネジメントに係る現状・課題
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001244391.pdf
ケアマネージャーに向いている人
強いコミュニケーション能力
ケアマネージャーは、利用者やその家族、サービス提供者など、さまざまな人とコミュニケーションをとる必要があります。
そのため、相手に分かりやすく説明したり、相手の話を丁寧に聞き取ったりするなど、優れたコミュニケーション能力が求められます。また、利用者や家族の気持ちを理解し、共感する能力も重要です。
細かい事務処理が得意
ケアマネージャーの業務には、さまざまな書類作成や管理、申請などが含まれます。そのため、細かい事務処理が得意な人に向いています。また、情報管理能力や事務処理能力も必要です。
利用者に寄り添う姿勢
ケアマネージャーは、利用者の生活を支える重要な役割を担っています。そのため、利用者の立場に立って考え、寄り添う姿勢が大切です。また、利用者のプライバシーを尊重し、秘密を守る倫理観も必要です。
一般社団法人 日本介護支援専門員協会
https://www.jcma.or.jp/
求人情報
まとめ
ケアマネージャーは、介護の現場で非常に重要な役割を果たしています。
利用者の生活を支え、自立した生活を送ることができるように支援する、まさに「介護の司令塔」といえるでしょう。ケアマネージャーになるには、介護支援専門員資格を取得し、一定の実務経験を積む必要があります。
また、コミュニケーション能力、事務処理能力、利用者に寄り添う姿勢など、さまざまな能力が求められます。これらの能力を身につけ、利用者や家族、サービス提供者と連携し、利用者の生活を支える仕事にやりがいを感じられる人にとって、ケアマネージャーは魅力的な職業と言えるでしょう。
岡山市の介護施設 管理者兼介護職員
現役介護職として現場と管理者を担当
MBA(経営学修士)
PUROPOSE:本気の大人をつなげる
MISSION:居場所と生きがいを作る
VISION:お世話の輪の有る社会を創生
VALUE:医療介護従事者と患者様/ご利用者様の真の幸福を追求する
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