介護業界は人手不足の問題に直面していますが、優秀な人材を採用し、定着させるためにはどうすれば良いのでしょうか?
この記事では、介護職の採用率を上げるための具体的な対策と、その成功ポイントについて詳しく解説します。この記事を読むことで、採用責任者様は良い人を良いタイミングで採用できる方法が分かります。また、募集案件に応募する介護士様は、採用責任者様のお考えを知り、合格するヒントが分かります。ぜひ最後までお読みください。
- 介護業界の人手不足の背景
- 採用手法と採用率向上のポイント
- 介護職採用における効果的なプロセス
- 採用面接のポイント
- 定着率を高めるための施策
- 求人情報
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介護業界の人手不足の背景
少子高齢化の影響による人材不足
日本の社会構造は、少子高齢化という大きな変化を迎え、高齢者人口は増加の一途を辿っています。これは、介護が必要となる高齢者が増えることを意味し、介護業界における人手不足は深刻な問題となっています。
採用責任者のあなたはどのような手を打っていますか?
介護施設の急増による人材不足
高齢化社会の進展に伴い、介護施設の数は増加傾向にあります。しかし、施設の増加だけでは、人手不足の問題は解決しません。むしろ、施設の増加によって、より多くの介護従事者が求められる状況となっています。
これは、応募する人材側にとってはチャンスが増加している、とも言えます。
就職先を比較して選べる事は、良い職場探しには有効だからです。
厚生労働省
第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02977.html
介護職の多様化による人材不足
介護職は、かつては女性が中心的な役割を担っていましたが、近年では男性や外国人、高齢者など、多様な人材が参入しています。
介護職の多様化は、介護現場に新たな視点や活力を与える一方で、それぞれの背景や経験、価値観を理解し、受け入れるための工夫が必要となります。
採用責任者の皆様には、ぜひ社員間交流ができる時間を研修に盛り込んで頂きたいものです。
相手の考え方や価値観、仕事上で大事にするポイントが理解できている場合は的確で早く仕事を完結できるのに対し、相手とどのように協力すべきか理解できていない職場では業務をこなす速度が遅く不適切な仕事や事故発生となりがりです。
採用手法と採用率向上のポイント
求人サイトの活用が採用率向上のポイント
介護職の採用において、求人サイトは欠かせないツールとなっています。多くの求人サイトが存在しますが、介護業界に特化した求人サイトや、地域密着型の求人サイトなど、特徴やターゲット層が異なります。
求人サイトには、自社職員で情報を充実させていくタイプと、求人サイト側が情報を聞き取って情報を発信してくれるタイプに大別されます。
推奨はやはり、自社タイプです。
最大の理由としては、「 採用ノウハウが社内に溜まる 」「 工夫と振り返りが早い 」事が挙げられます。
採用責任者の皆様は必ず募集している職場に出向いて、本当に必要な作業や考え方が何かを、現場現物現実の3つの視点で言語化・文章化してみてください。
想像以上に、募集案件の文章と現場との差・ギャップ・乖離が見える筈です。
これを埋めない限り、採用率は向上しません。
ハローワークの活用も意外な採用率向上のポイント
ハローワークは、公共職業安定所として、求職者と求人企業を繋ぐ重要な役割を担っています。介護職の求人情報も多数掲載されており、地元の求職者と直接繋がる有効な手段となります。
しかしながら、採用責任者の皆様もよくご理解されているように、書き方は規定通りでなくては入力を受け付けない仕組みや、画像や動画も活用できない点で、敬遠されているという話をよく耳にします。
そこで重要なポイントは、次のものとなります。
御社の募集内容を、近隣のライバル社と比較してみる事です。
特に、印刷して比較、スマホで見て比較、の両方を試すことが重要です。
応募が来ない会社ほど、見直しをしていないと言われています。毎月実行しましょう!
人材紹介サービスの利用が最短の採用率向上のポイント
人材紹介サービスは、専門性の高い人材を探したい場合に有効な手段です。介護業界に特化した人材紹介サービスもあり、経験豊富な人材や、特定のスキルを持った人材を紹介してもらうことができます。
人材紹介サービスを利用すると確かに、高額な費用は発生します。
1名当たり数十万円~百万円の単位で紹介料金が掛かるのですが、メリットもあります。
それは求人広告費を抑える事ができ、質の高い人材と直接出会える可能性が高いことです。
この成功のコツは次の行動によって更に有効になります。
採用責任者の皆様にぜひ実行して頂きたい行動は、この3つです。
成功する施策①「 紹介サービスの業者に専門の担当者を付けてもらう 」
成功する施策②「 その担当者に頻繫に募集している職場に来てもらう 」
成功する施策③「 活躍している人材と5分10分の立ち話をしてもらう 」
これができると、紹介される人材が急激に御社にマッチした人材に変化します。
厚生労働省
採用における人材サービスの利用に関するアンケート調査
https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/000956216.pdf
介護職採用における効果的なプロセス
採用計画の立案
効果的な採用活動を行うためには、まず、採用計画をしっかりと立案することが重要です。採用計画には、採用目標、採用時期、採用人数、求める人材像、採用方法などを明確に定めます。
特に、求める人材像が経営層と現場で異なっていることの解決が重要です。
採用責任者の皆様が、現場の声を集めて経営層に届ける中間管理職としての業務にもっと注力できるようになると、この採用プロセスが非常に有効に機能し始めます。
会社説明会・施設見学
会社説明会や施設見学は、求職者に施設の理念やビジョン、職務内容、職場環境などを理解してもらうための重要な機会です。会社説明会では、施設の代表者や従業員が、施設の魅力や仕事内容などを分かりやすく説明します。
施設見学がある日は、職員がいつもよりテキパキしているとお感じになりませんか?
見られるという意識があると、仕事の品質が上がると言われています。
例えば、オープンキッチンがある飲食店では厨房が非常にきれいである事が多いですよね。
これをあなたの職場にも、見学会という施策で取り入れましょう。
エントリーと選考プロセス
求職者からの応募を受け付けたら、エントリーシートや履歴書、職務経歴書などの書類選考を行います。書類選考では、求める人材像に合致する応募者を選別します。
この書類を元に、下記で述べるインタビューを行うので書類保管は重要です。
採用面接のポイント
第一印象の重要性
面接では、第一印象が非常に重要です。面接官は、最初の数分で応募者の印象を形成します。服装や身だしなみ、言葉遣い、態度など、あらゆる面で好印象を与えるように心がけましょう。
また、面接官の目を見て話す、笑顔を見せる、姿勢を正すなど、相手に誠意と熱意が伝わるように意識することが大切です。
また、採用責任者の皆様も相手から見られています。
時間を守っているか、礼節のある言葉使いか、玄関から面接場までの動線を通ってきた応募者が経営理念が適合した体験を得られるかどうか(例えば挨拶、笑顔、思いやりが無くガッカリしながら応募者が面接室まで来ていないか?)、今後の仲間となる応募者をこの時点から大事にする姿勢が重要です。
やる気と人柄をチェック
介護職は、利用者の方々とのコミュニケーションや、チームワークが不可欠な仕事です。面接では、応募者のやる気や人柄を見極めることも重要ですが、特に既存職員とのコミュニケーションが取れるかどうかを重視されます。
採用責任者の皆様は、この質問を使って見極め力を高めると良いでしょう。
見極める質問① 「 過去最大の困難な状況にどのように対応しましたか? 」
具体的なエピソードを聞く際には、この3つの観点を尋ね、記録しましょう。
① 自分の行動
② チームメンバーの行動
③ 解決方法と結果
長期的な視点での人物評価
介護職は、長く続けることが求められる仕事です。面接では、応募者が長期的な視点で仕事に取り組めるかどうかを見極めることが重要です。
その為、人生設計を尋ねると良いでしょう。お子様や住宅ローン、親の介護などへの取り組み方によって人物の見極めも進みます。
定着率を高めるための施策
応募者と採用者から決断理由をインタビュー
定着率を上げる施策で最初に取り組むべき事柄は、これです。
入社前の情報と、入社後の体験のギャップを減らす。
ギャップを完全に0にする事は不可能です。しかし、「 聞いていない 」「 こんな筈じゃなかった 」というマイナスの体験は減らすことが可能です。
採用責任者の皆様は、入社前後にこのギャップを確認できていますか?
そして、経営層と一緒に職場改善に取り組めていますか?
ひょっとして、面接時のみ尋ねていませんか?
研修とスキルアップ制度
介護職は、専門知識や技術を必要とする仕事です。法的に必要な研修も増えてきている時代です。
また、医療介護の業界に必要な加算の取得の為には、例えばリーダー研修の修了者が何名以上必要などの要件合致が重要です。
数年間の研修計画を立て、更新する事が働きやすい職場として重要です。
厚生労働省
令和6年度介護報酬改定について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38790.html
人材プールという解決策が最も有効
最も有効な手段は人材プールです。
この方式が有効になるまでにはいくつかの準備が必要です。
また、長期的な視野が必要で、少なくとも3年間の採用計画を中期経営計画に盛り込んで、定期的に経営層に進捗報告する会議を設定する工夫が必要です。
例えば、成功したある企業では、幹部候補を担える人材と初めて面談してから3年間ずっと定期的に食事会を設けて、ついに入社に導いたという事例もありました。もちろん入社後はビジョン共感も得られている為、社風とのミスマッチも無く、すぐに既存社員と打ち解けて活躍されたそうです。
( この人材プールについては、専用の記事を作成予定です。そちらもご覧ください。 )
厚生労働省
「企業等の採用手法に関する調査研究」報告書
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000499553.pdf
働きやすい環境づくり
介護職の定着率を高めるためには、働きやすい環境づくりが不可欠です。労働時間管理、休暇取得の推奨、ワークライフバランスの支援など、従業員の働き方をサポートする制度を導入することで、仕事とプライベートの両立を支援することができます。
助成金も活用しながら、制度を充実させましょう。市町村の無料支援団体も応援してくださいます。
コミュニケーションの促進
職場におけるコミュニケーションは、従業員のモチベーションや定着率に大きな影響を与えます。上司と部下、同僚同士、利用者の方々とのコミュニケーションを円滑にすることで、職場全体の雰囲気を良好に保ち、働きやすい環境を構築することができます。
厚生労働省
企業における 人材マネジメントの 動向と課題
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/14/dl/14-1-2.pdf
求人情報
岡山市の介護施設 管理者兼介護職員
現役介護職として現場と管理者を担当
MBA(経営学修士)
PUROPOSE:本気の大人をつなげる
MISSION:居場所と生きがいを作る
VISION:お世話の輪の有る社会を創生
VALUE:医療介護従事者と患者様/ご利用者様の真の幸福を追求する
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