介護職は多くの人にとってやりがいのある仕事ですが、その一方で「きつい」と感じる理由も多いです。
本記事では、介護職が大変だと感じる理由とその対処法、さらに続けるメリットについて詳しく解説します。
これから介護職を目指す方や、すでに働いている方にとって有益な情報を提供します。
介護職が大変だといわれる理由
人手不足が深刻
介護業界は常に人手不足が問題となっており、一人ひとりの業務負担が増加しています。慢性的な人手不足は、介護現場のあらゆる面に影響を与え、介護職の負担を大きく増大させています。利用者の増加に対して、介護職員の数が追いついていない状況が続いているため、一人ひとりの職員にかかる業務量は増加し、時間的余裕が減っています。そのため、介護の質を維持することが難しくなり、職員の疲労やストレスも蓄積されやすくなっています。また、人手不足は、職員の離職率の増加にもつながり、さらに人手不足を悪化させるという悪循環を生み出しています。
肉体的・精神的ストレス
介護職は、利用者の身体介助や生活介助など、肉体的にも精神的にも負担のかかる業務を多く抱えています。重いものを持ち上げたり、長時間立ち続けたりする作業は、腰痛や肩こりなどの身体的な負担を生み出しやすいです。また、利用者の排泄介助や入浴介助など、プライバシーに関わる業務も多く、精神的なストレスも大きくなります。さらに、利用者の状態は日々変化するため、常に状況に対応する必要があり、精神的な疲労が蓄積されやすいです。利用者の容態が急変した場合には、迅速な対応が求められるため、常に緊張感を持って仕事に取り組む必要があります。また、利用者やその家族とのコミュニケーションも重要な仕事の一つですが、時には難しい状況に直面することもあります。利用者の気持ちを理解し、寄り添うことは、非常に難しい課題であり、精神的な負担が大きくなる要因の一つです。
賃金が低め
介護職は、責任のある業務を担っているにもかかわらず、賃金が低めに設定されていることが多いです。これは、介護業界全体の賃金水準が低いことや、人手不足による競争が激化していることが原因と考えられます。介護職の仕事は、利用者の生活を支える重要な役割を担っており、高い専門性と責任が求められます。しかし、賃金が低いことで、モチベーションが低下したり、離職率が高くなったりするといった問題が発生しています。介護職の待遇改善は、人材確保と介護の質向上のためにも重要な課題です。
働き方が不規則
介護職は、夜勤やシフト制の勤務が一般的です。そのため、生活リズムが崩れやすく、体調管理が難しいという問題があります。夜勤は、睡眠不足や疲労感、体調不良などのリスクを高めます。また、シフト制勤務は、家族や友人との予定が合わせにくく、プライベートの時間も制限されがちです。さらに、休日も利用者の状況によっては、呼び出しに対応する必要があるため、完全な休息が得られないこともあります。このような働き方は、介護職の心身への負担が大きくなり、長く続けることが難しいと感じてしまう要因の一つです。
人間関係にストレス
介護職は、利用者やその家族、同僚など、様々な人と関わる仕事です。利用者とのコミュニケーションは、時には難しい状況に直面することもあります。認知症の利用者や、意思疎通が難しい利用者に対しては、特別な配慮が必要です。また、利用者の家族との関係も良好なコミュニケーションを築くことが重要ですが、時には意見が対立したり、感情的な場面に遭遇したりすることもあります。さらに、同僚との関係も良好なチームワークが不可欠ですが、仕事に対する価値観や考え方、コミュニケーションスタイルの違いから、摩擦が生じることもあります。これらの要因が重なり、人間関係からストレスを感じてしまう介護職も多いです。
介護職が大変な時の対処法
周囲に相談する
介護職は、一人で抱え込みやすい仕事です。しかし、一人で抱え込まずに、困った時には上司や同僚、家族に相談することが大切です。上司や同僚には、仕事の悩みやストレスを打ち明け、アドバイスやサポートを求めましょう。家族には、仕事の状況や気持ちを理解してもらい、精神的な支えになってもらうことが重要です。相談することで、気持ちが楽になり、解決策が見つかることもあります。また、介護職向けの相談窓口やカウンセリングサービスなども活用してみましょう。
資格取得・スキルアップ
スキルアップや資格取得を目指して、自己成長を促すことで、モチベーションを高めることができます。介護の知識や技術を深めることで、仕事に対する自信ややりがいを感じることができます。また、資格取得は、キャリアアップにも役立ちます。介護福祉士やケアマネジャーなどの資格を取得することで、より専門性の高い仕事に就くことができます。資格取得やスキルアップは、自分自身の成長に繋がるだけでなく、介護の質向上にも貢献します。
シフトの見直し
夜勤やシフトの調整をしてもらい、働きやすい環境を整えることが大切です。夜勤の頻度や時間帯、シフト制の勤務体系など、働きやすいように相談してみましょう。可能な範囲で、自分の希望を伝え、調整してもらうことで、生活リズムを整え、心身への負担を軽減することができます。また、職場環境の改善も働きやすさに影響します。休憩時間や食事時間、労働時間など、労働条件を見直すことで、より働きやすい環境を作ることができます。
退職や転職
自身が耐えられないと感じたら、他の介護施設や異業種への転職を考えるのも一つの方法です。介護職は、やりがいのある仕事ですが、同時に大変な仕事でもあります。もし、今の職場環境や仕事内容に限界を感じてしまい、どうしても続けることが難しいと感じたら、転職も一つの選択肢です。転職活動は、時間や労力を要しますが、自分にとってより働きやすい環境を見つけることができます。転職する際には、自分のスキルや経験、希望する条件などを明確にして、慎重に検討することが大切です。
ストレス解消法を見つける
自分に合ったストレス解消法を見つけ、リフレッシュすることが大切です。仕事から離れて、気分転換できる趣味や活動を見つけることが重要です。旅行や映画鑑賞、スポーツなど、自分の好きなことを楽しむことで、心身のリフレッシュができます。また、ヨガや瞑想などのリラックス効果の高い方法もおすすめです。ストレスをため込みすぎずに、定期的に解消することで、心身ともに健康な状態を保つことができます。
介護職を続けるメリット
高い需要と安定性
高齢化社会の中で、介護職の需要は増え続けており、安定した雇用が期待できます。日本は、世界でもトップクラスの高齢化社会であり、今後も高齢者人口は増加していくことが予想されます。そのため、介護職は、今後も安定した需要が見込める職業です。また、介護職は、地域社会に貢献できる仕事であり、やりがいを感じやすい仕事でもあります。高齢者の生活を支え、笑顔を見ることができると、大きな喜びを感じることができます。
技術と知識が身につく
仕事を通じて高度な技術や知識を身につけることができます。介護職は、利用者の身体介助や生活介助、精神的なケアなど、幅広い知識と技術を必要とする仕事です。仕事を通して、介護の専門知識や技術を習得することができます。また、利用者とのコミュニケーションを通して、人間関係のスキルやコミュニケーション能力を磨くこともできます。介護職は、様々なスキルを身につけることができるため、将来のキャリアアップにも役立ちます。
やりがいを感じられる
利用者からの感謝の言葉や回復の様子を見ることで、大きなやりがいを感じられます。介護職は、利用者の生活を支え、その人らしい生活を送れるようにサポートする仕事です。利用者から感謝の言葉をかけられたり、回復の様子を見たりすることで、大きな喜びを感じることができます。また、利用者の笑顔を見ることができると、自分自身の仕事に対するモチベーションも高まります。介護職は、人々の生活に貢献できる仕事であり、やりがいを感じやすい仕事です。
キャリアアップがしやすい
経験やスキルを積み重ねることでキャリアアップのチャンスが多いです。介護職は、経験やスキルを積み重ねることで、様々なキャリアパスを選択することができます。介護福祉士やケアマネジャーなどの資格を取得したり、管理職を目指したり、専門性の高い分野に特化したりすることも可能です。また、介護施設だけでなく、福祉施設や病院、行政機関など、様々な場所で活躍することができます。介護職は、経験やスキルを活かして、自分自身のキャリアを築き上げていくことができます。
全国どこでも活かせるスキル
介護の技術や経験は全国どこでも求められるため、転職がしやすいです。介護職は、全国どこでも需要のある仕事です。そのため、転職活動がしやすく、新しい環境で働くことができます。また、介護の知識や技術は、様々な場所で活かすことができます。介護施設だけでなく、福祉施設や病院、訪問介護など、自分の希望する場所で働くことができます。介護職は、地域や施設を選ばずに、自分のスキルを活かして働くことができます。
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まとめ
介護職は大変ですが、やりがいいやメリットも多い仕事です。自分に合った対処法を見つけて続けることが大切です。もし悩んでいるなら、一人で抱え込まずに周囲に相談しましょう。介護職は、高齢者の生活を支え、地域社会に貢献できる重要な仕事です。大変な面もありますが、やりがいを感じられる仕事でもあります。もし、介護職を続けるか悩んでいる方は、今回の記事を参考にして、自分にとって最適な選択をしてください。
岡山市の介護施設 管理者兼介護職員
現役介護職として現場と管理者を担当
MBA(経営学修士)
PUROPOSE:本気の大人をつなげる
MISSION:居場所と生きがいを作る
VISION:お世話の輪の有る社会を創生
VALUE:医療介護従事者と患者様/ご利用者様の真の幸福を追求する
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