介護医療院とは高齢者や医療ケアが必要な方々のための施設です。
本記事では介護医療院の概要、設置基準、利用方法、そして他の介護施設との違いについて詳しく解説します。
介護医療院の概要
介護医療院とは何か
介護医療院は、医療と介護を一体的に提供する施設です。
2024年3月末での廃止された介護療養型医療施設の代替施設として新設されました。
高齢者や障害者の方々で、医療的なケアが必要な方々に対して、24時間体制で看護や介護、リハビリテーションなどのサービスを提供しています。介護医療院は、病院と介護施設の中間に位置する施設であり、医療的なケアが必要な方々にとって、より質の高い生活を送るための選択肢となっています。
厚生労働省
介護医療院とは
https://www.mhlw.go.jp/kaigoiryouin/about/
介護医療院の目的と役割
介護医療院の目的は、医療的なケアが必要な高齢者や障害者の方々が、住み慣れた地域で、可能な限り自立した生活を送れるよう支援することです。具体的には、以下の役割を担っています。
- 医療的なケアの提供
- 介護サービスの提供
- リハビリテーションの提供
- 療養生活の支援
- ターミナルケアの提供
介護医療院では、医師、看護師、介護福祉士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、様々な専門職が連携して、利用者の方々のニーズに合わせたサービスを提供しています。
介護医療院の設置基準と運営
介護医療院は、厚生労働省が定める基準に基づいて設置され、運営されています。設置基準には、施設の規模、設備、人員配置、サービス内容などが定められています。また、介護医療院は、介護保険法と医療法の両方に基づいて運営されています。そのため、介護保険サービスと医療サービスの両方を提供することができます。
独立行政法人 福祉医療機構WAMNET
介護医療院https://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/top/fukushiworkguide/jobguideworkplace/jobguide_wkpl78.html
介護医療院の特徴
医療的ケアが可能な施設
介護医療院は、病院と同様に、医師や看護師が常駐しており、医療的なケアを提供することができます。
そのため、病気や障害によって、日常生活に支障をきたしている方でも、安心して生活を送ることができます。また、介護医療院では、必要に応じて、病院への転院や訪問診療なども受けられます。
専門職が常駐する環境
介護医療院には、医師、看護師、介護福祉士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、様々な専門職が常駐しています。
これらの専門職が連携して、利用者の方々のニーズに合わせたサービスを提供しています。例えば、医師は、利用者の方々の健康状態を管理し、必要に応じて治療を行います。看護師は、利用者の方々の身体のケアを行い、健康状態の観察を行います。介護福祉士は、利用者の方々の日常生活のサポートを行います。理学療法士は、利用者の方々の身体機能の回復を支援します。作業療法士は、利用者の方々の日常生活動作の改善を支援します。言語聴覚士は、利用者の方々のコミュニケーション能力の改善を支援します。
設備と環境
介護医療院は、利用者の方々が快適に過ごせるよう、様々な設備が整っています。
例えば、個室や多床室、食堂、浴室、トイレ、リハビリテーション室、娯楽室などが備えられています。また、介護医療院は、安全で清潔な環境が保たれています。定期的に清掃が行われ、感染症対策も徹底されています。
公益財団法人 長寿科学振興財団
介護医療院とは
https://www.tyojyu.or.jp/net/kaigo-seido/shisetsu-service/kaigoiryoin.html
他の介護施設との違い
老人ホームとの違い
老人ホームは、主に介護サービスを提供する施設です。
一方、介護医療院は、医療的なケアが必要な方々に対して、医療と介護を一体的に提供する施設です。そのため、老人ホームでは提供できないような、医療的なケアが必要な方々にとって、介護医療院は最適な施設と言えます。
具体的には、老人ホームでは、医師が常駐していない場合や、看護師が常駐していても、24時間体制ではない場合があります。また、老人ホームでは、医療的な処置や治療が制限されている場合もあります。一方、介護医療院では、医師や看護師が常駐しており、24時間体制で医療的なケアを提供しています。そのため、病気や障害によって、日常生活に支障をきたしている方でも、安心して生活を送ることができます。
療養病棟との違い
療養病棟は、病院の一部であり、主に病気の治療や療養を目的とした施設です。
一方、介護医療院は、医療的なケアが必要な方々に対して、生活の支援を目的とした施設です。そのため、療養病棟では、病気の治療に重点が置かれているのに対し、介護医療院では、生活の質の向上に重点が置かれています。
具体的には、療養病棟では、治療に専念するため、日常生活のサポートは限定的です。一方、介護医療院では、日常生活のサポート、リハビリテーション、レクリエーションなど、様々なサービスを提供しています。そのため、病気や障害によって、日常生活に支障をきたしている方でも、可能な限り自立した生活を送れるよう支援しています。
その他の介護施設との比較
介護医療院は、他の介護施設と比較して、医療的なケアの提供に特化した施設です。そのため、病気や障害によって、日常生活に支障をきたしている方々にとって、最適な施設と言えます。
介護医療院は、病院と介護施設の中間に位置する施設であり、医療的なケアが必要な方々にとって、より質の高い生活を送るための選択肢となっています。
厚生労働省
介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000202201.pdf
介護医療院の利用方法
利用できる方の条件
介護医療院を利用できる方は、以下の条件を満たしている必要があります。
- 高齢者または障害者であること
- 医療的なケアが必要であること
- 介護保険の要介護認定を受けていること
- 介護医療院の入所基準を満たしていること
介護医療院の入所基準は、施設によって異なります。そのため、利用を希望される方は、事前に施設に問い合わせて、入所基準を確認する必要があります。
利用手続き
介護医療院を利用するには、以下の手続きが必要になります。
- 介護医療院への問い合わせ
- 施設見学
- 入所申込
- 入所審査
- 入所契約
- 入所
介護医療院への問い合わせは、電話やホームページなどで行うことができます。施設見学は、事前に予約が必要です。入所申込は、施設の所定の用紙に必要事項を記入して提出します。入所審査は、施設によって異なりますが、医師の診察や介護認定の確認などが行われます。入所契約は、入所審査に合格した後に、施設と利用者との間で行われます。入所は、契約が成立した後に、施設に入所します。
費用について
介護医療院の費用は、利用者の方々の状態やサービス内容によって異なります。介護医療院の費用は、介護保険サービスと医療サービスの両方に基づいて算定されます。
介護保険サービスの費用は、要介護度や利用するサービス内容によって異なります。医療サービスの費用は、病気や障害の状態、治療内容によって異なります。介護医療院の費用は、利用者の方々が負担する自己負担と、公費負担によって賄われています。
介護医療院の費用については、事前に施設に問い合わせて、詳細を確認する必要があります。
要介護度 | 従来型個室 | 多床室 | ユニット型個室・ユニット型個室的多床室 |
---|---|---|---|
要介護1 | 698円 | 808円 | 825円 |
要介護2 | 807円 | 916円 | 933円 |
要介護3 | 1,041円 | 1,151円 | 1,168円 |
要介護4 | 1,141円 | 1,250円 | 1,267円 |
要介護5 | 1,230円 | 1,340円 | 1,357円 |
介護サービス情報公表システム
どんなサービスがあるの? – 介護医療院
https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish/group26.html
求人情報
まとめ
介護医療院は、高齢者や医療ケアが必要な方々にとって重要な施設です。利用条件や施設の特徴をよく理解し、適切な選択をすることが重要です。介護医療院は、医療と介護を一体的に提供することで、利用者の方々が安心して生活を送れるよう支援しています。介護医療院の利用を検討されている方は、施設に問い合わせて、詳細な情報を入手してください。
岡山市の介護施設 管理者兼介護職員
現役介護職として現場と管理者を担当
MBA(経営学修士)
PUROPOSE:本気の大人をつなげる
MISSION:居場所と生きがいを作る
VISION:お世話の輪の有る社会を創生
VALUE:医療介護従事者と患者様/ご利用者様の真の幸福を追求する
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