福祉用具専門相談員は、高齢者や障がい者の生活をサポートするために重要な役割を果たします。
この記事では、福祉用具専門相談員の役割、資格取得方法、必要な講習会について解説します。
福祉用具専門相談員の役割
福祉用具専門相談員の主な業務内容
福祉用具専門相談員は、利用者の生活環境を改善するために、適切な福祉用具を提案することが主な業務です。
利用者の身体状況や生活環境、ニーズなどを丁寧にヒアリングし、最適な福祉用具を選定し、その使用方法や注意点などを分かりやすく説明します。また、利用者や家族からの相談にも対応し、安心して福祉用具を利用できるようサポートを行います。
手順としては次のようになります。
1.高齢者や障害者、家族などから相談を受ける。
2.利用者や家族に話を聞き、障害の程度や生活環境、要望などを把握する。
3.介護保険などの公的な福祉機器利用助成の制度の利用法や手続について助言する。
4.高齢者や障害者に適切な福祉用具を選択する。
5.福祉用具の使用方法を説明する。
6.福祉用具を利用者の体に合わせて調整する。
7.使用状態について適宜チェックを行い、不具合があれば、調整などをする。
8.返却された福祉用具の清掃および消毒をする。
福祉用具の選定と適用
利用者のニーズに応じて、最適な福祉用具を選定し、適用するプロセスを担います。
福祉用具には、車椅子、歩行器、杖、ベッド、トイレ、入浴介助用品など、様々な種類があります。利用者の身体状況や生活環境、ニーズなどを考慮し、最適な福祉用具を選定し、安全に使えるよう使用方法や注意点などを丁寧に説明します。また、福祉用具のレンタルや購入の手続き、保険適用などの情報提供も行います。
この選定には経験と知識が要求されます。
上手に選定し、提案できるかどうかがお客様に喜ばれるかどうかに大きく影響します。
利用者や家族へのアドバイス
福祉用具の使い方や介護に関するアドバイスを行い、利用者やその家族をサポートします。
福祉用具の使用方法だけでなく、介護の技術や知識、介護用品の選び方、介護保険制度など、幅広い情報を提供します。また、利用者や家族の不安や疑問に丁寧に答えることで、安心して介護生活を送れるようサポートします。
厚生労働省
福祉用具専門相談員
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/137
資格取得の方法
福祉用具専門相談員の資格取得要件
福祉用具専門相談員になるためには、特定の講習を受け、その講義を修了する必要があります。
講習内容は、福祉用具に関する知識や技術、介護に関する知識、倫理など、幅広い内容を網羅しています。講習時間は、通常は数日間で、講習終了後には試験があります。試験に合格すると、福祉用具専門相談員の資格を取得できます。
全国で約60,000人の福祉用具専門相談員が活躍しています。
1か月の労働時間は168時間と、ほぼ残業なしの時間数です
年収は約400万円が見込まれます。40代でもう少し多めの給与となる方も見受けられます。
下記の求人サイトでお近くの施設の条件を見比べてみましょう!
指定講習会の登録方法
指定講習会の登録方法は、各都道府県の福祉事務所や社会福祉協議会に問い合わせる必要があります。登録には、必要な書類や手数料などが発生します。また、講習会の日程や場所、受講料なども事前に確認する必要があります。
福祉用具専門相談員の試験について
資格取得のための試験内容は、講習内容に基づいたもので、筆記試験や実技試験などが行われます。試験の難易度や内容は、実施する団体によって異なります。試験対策としては、講習内容をしっかりと理解し、過去問などを解いておくことが重要です。
福祉用具専門相談員の重要性
利用者の生活質の向上
福祉用具専門相談員は、適切な福祉用具の提供を通じて、利用者の生活質を向上させる役割を担っています。
福祉用具は、利用者の身体機能や生活能力を維持・向上させるために不可欠なものです。福祉用具専門相談員は、利用者のニーズに合わせた最適な福祉用具を選定し、安全に使えるようサポートすることで、利用者の生活の質を高めることができます。
介護負担の軽減
適切な福祉用具の導入により、介護者の負担を軽減することができます。
福祉用具は、介護者の身体的な負担を軽減するだけでなく、精神的な負担を軽減する効果もあります。福祉用具専門相談員は、介護者の負担軽減に役立つ福祉用具の選定や使用方法などをアドバイスすることで、介護者の負担を軽減し、介護の質を高めることができます。
社会的な意義
高齢化社会において、福祉用具専門相談員の役割はますます重要となっています。
高齢化が進むにつれて、介護が必要となる高齢者が増加しています。福祉用具専門相談員は、高齢者が安心して自立した生活を送れるよう、適切な福祉用具の提供やサポートを行うことで、社会全体の福祉向上に貢献しています。
厚生労働省によると、最近では、新しい技術が次々に福祉機器・用具に導入され、応用分野も種類も多くなっていることから、その利用には専門的知識が必要となってきている、とされています。
講習会の必要性
講習会修了の要件
福祉用具専門相談員が業務を行うためには、指定された講習会を修了する必要があります。
講習会は、福祉用具に関する知識や技術、介護に関する知識、倫理などを学ぶことができます。講習会を修了することで、福祉用具専門相談員として必要な知識や技術を習得することができます。
福祉用具専門相談員になるためには、厚生労働省によると、都道府県知事の指定を受けた研修事業者が実施する「福祉用具専門相談員指定講習」を受講し、50時間のカリキュラムを修了する必要があるとされています。
ただし保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、義肢装具士については、講習を受けなくても福祉用具専門相談員の業務にあたることができ、介護保険施設の職員やホームヘルパーがそれぞれの業務で役立てるために取得することも多いとの事です。
講習内容の詳細
福祉用具の選定方法や使用方法など、講習内容について詳しく説明します。講習内容には、福祉用具の種類や特徴、使用方法、注意点、安全管理、介護保険制度、倫理などが含まれます。講習では、実際に福祉用具を操作したり、介護技術を練習したりする機会もあります。
講習会のスケジュール
講習会の日程や場所について詳しく解説します。講習会は、通常は数日間で、午前中から午後まで行われます。講習会の日程や場所は、実施する団体によって異なります。事前に問い合わせて、詳細を確認する必要があります。
求人情報
まとめ
福祉用具専門相談員の必要性と展望
福祉用具専門相談員の職務が持つ意義や、これからの展望についてまとめます。福祉用具専門相談員は、利用者の生活の質向上、介護負担の軽減、社会全体の福祉向上に貢献する重要な役割を担っています。高齢化社会が進むにつれて、福祉用具専門相談員の需要はますます高まっていくと考えられます。
資格取得の手順の確認
資格取得の手順を再確認し、必要な手続きをおさらいします。資格取得には、指定講習会の受講、試験の受験、資格取得の手続きなど、いくつかのステップがあります。各ステップの詳細については、事前に問い合わせて確認する必要があります。
さらなるステップアップ
福祉用具専門相談員としてのキャリアパスや、さらなるステップアップの方法を紹介します。福祉用具専門相談員として経験を積むことで、より専門性の高い知識や技術を習得することができます。また、福祉用具の販売やレンタル、福祉施設での勤務など、様々なキャリアパスがあります。さらなるステップアップを目指すには、継続的な学習や資格取得などが重要となります。
岡山市の介護施設 管理者兼介護職員
現役介護職として現場と管理者を担当
MBA(経営学修士)
PUROPOSE:本気の大人をつなげる
MISSION:居場所と生きがいを作る
VISION:お世話の輪の有る社会を創生
VALUE:医療介護従事者と患者様/ご利用者様の真の幸福を追求する
コメント