【現介護職が解説】スピーチロックを避けるための具体策と対策

介護職
現役介護職
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スピーチロック(言葉の拘束)とは介護やコミュニケーションにおいて問題となる言葉の使い方を指します。

この記事では、スピーチロックを避けるための具体的な対策や改善方法について詳しく解説します。

この記事を読むことで、介護士にとっては自身の癖に気付き、具体的な言い換え表現を身に付けることができます。
特に管理職を担当されている介護士の皆様むけには、施設運営をうまく進めるコツがお伝えできればと存じます。

  1. スピーチロックの基礎知識
    1. スピーチロックの定義
    2. 身体拘束にあたるスピーチロックは禁止行為
    3. スピーチロックが引き起こす問題
      1. 精神的なストレス
      2. コミュニケーションの阻害
      3. 尊厳の侵害
  2. スピーチロックの具体例
    1. 「ちょっと待っててください」の影響
    2. コミュニケーションが難しい場合
    3. 知らず知らずのうちに行うスピーチロック
  3. スピーチロックを防ぐための方法
    1. 否定形から依頼形への切り替え
    2. 言い換え表現の使用
    3. 相手の立場に立ったコミュニケーション
  4. 介護現場での意識改革
    1. 研修や勉強会の実施
    2. 現場全体の意識向上
    3. もっとも有効な人員配置
  5. 求人情報
      1. 特別養護老人ホーム本町けやきの杜/介護職・ヘルパー
      2. 「ヘルパー・介護職」「パート・アルバイト」老人デイサービスセンター
      3. 「ヘルパー・介護職」「パート・アルバイト」小規模多機能型居宅介護
      4. 「ヘルパー・介護職」「契約社員」訪問介護ステーション
      5. 介護スタッフ/デイサービスでの介護職/未経験OK
      6. 「ヘルパー・介護職」「正社員」老人デイサービスセンター
      7. 「ヘルパー・介護職」「正社員」軽費老人ホーム
      8. 「ヘルパー・介護職」「正社員」老人デイサービスセンター
      9. 「ヘルパー・介護職」「正社員」訪問介護ステーション
      10. 「ヘルパー・介護職」「正社員」小規模多機能型居宅介護
  6. まとめ

スピーチロックの基礎知識

スピーチロックの定義

あなたが(あなたの施設が)使ってしまっているロックは、どれですか?

① スピーチロック

② フィジカルロック

③ ドラッグロック

スピーチロックとは、医療介護現場で発生するロックの3種類のうちの、ひとつです。
言葉で相手の行動を過剰に制限する言葉による拘束のことを指します。

要介護者や認知症患者に対して、行動を制限したり、意思決定を妨げたりするような言葉遣いを用いることで、精神的な自由を奪う行為です。例えば、’ちょっと待っててください’、’もういいでしょう’といった一見無害に見える言葉も、状況によってはスピーチロックに該当する可能性があります。

厚生労働省
身体拘束廃止・防止の手引き
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001248430.pdf

身体拘束にあたるスピーチロックは禁止行為

身体拘束は、要介護者の安全確保や医療行為のために必要な場合を除き、原則として禁止されています。スピーチロックも同様で、要介護者の尊厳と権利を侵害する行為として、避けるべきです。

スピーチロックが引き起こす問題

スピーチロックは要介護者や認知症患者に悪影響を与えることが多いです。具体的には、以下のような問題点が挙げられます。

精神的なストレス

スピーチロックは、要介護者に強い精神的なストレスを与え、不安や抑うつ状態を引き起こす可能性があります。

コミュニケーションの阻害

スピーチロックによって、要介護者は自分の気持ちを伝えることができなくなり、コミュニケーションが阻害されます。これは、要介護者の生活の質を低下させるだけでなく、介護者との信頼関係を損なう可能性もあります。

尊厳の侵害

スピーチロックは、要介護者の尊厳を侵害する行為です。要介護者は、人間として尊重され、自分の意思で生活を送る権利があります。スピーチロックは、この権利を奪う行為であり、倫理的に問題があります。

スピーチロックの具体例

「ちょっと待っててください」の影響

この文章は一見無害に見えますが、要介護者に対するスピーチロックとなります。要介護者は、自分のペースで行動したいと考えているかもしれません。

しかし、’ちょっと待っててください’という言葉は、要介護者の行動を制限し、待ち時間を強制するものです。要介護者は、この言葉によって、自分の意思が尊重されていないと感じ、精神的なストレスを抱える可能性があります。

ではどのように言い換えれば良いでしょうか?

コミュニケーションが難しい場合

言葉の拘束によって、要介護者が自身の要望を伝えられないことがあります。例えば、要介護者が何かを伝えようとしている際に、’よくわかりません’、’ゆっくり話してください’といった言葉は、要介護者の気持ちを理解しようとしない態度を示すものとして捉えられ、コミュニケーションを阻害する可能性があります。

要介護者の言葉に耳を傾け、理解しようと努めることが重要です。

知らず知らずのうちに行うスピーチロック

多くの介護者は無意識のうちにスピーチロックを行っている可能性が高いです。例えば、’早くしないと遅刻するよ’、’もうおしまいだよ’といった言葉は、要介護者に対して焦燥感や不安を与える可能性があります。

また、’ちゃんと食べなさい’、’服を着なさい’といった言葉は、要介護者の自主性を制限する可能性があります。介護者は、自分の言葉が要介護者にどのような影響を与えるかを意識し、言葉遣いを注意深く選ぶ必要があります。

第66回国立病院総合医学会 藤崎あかり
認知症専門病棟のケア
https://iryogakkai.jp/2013-67-11/451-4.pdf

スピーチロックを防ぐための方法

否定形から依頼形への切り替え

否定的な表現を避け、依頼の形で伝えることが効果的です。例えば、’ご飯を食べないでください’ではなく、’ご飯を食べていただけますか’と伝えることで、要介護者の自主性を尊重し、より穏やかなコミュニケーションを図ることができます。

言い換え表現の使用

スピーチロックを避けるための具体的な言い換え表現を紹介します。

‘ちょっと待っててください’ → ‘○○さん、10分お待ちいただけますか?’

‘もういいでしょう’ → ‘○○さん、ご気分はどうですか?’

‘早くしないと遅刻するよ’ → ‘○○さん、そろそろ準備を始めましょうか?’

‘ちゃんと食べなさい’ → ‘○○さん、おいしいですね。もっと食べていただけますか?’

‘服を着なさい’ →’○○さん、どのお洋服にされますか?’

これらの言い換え表現は、要介護者の気持ちを尊重し、自主性を促す効果があります。

相手の立場に立ったコミュニケーション

要介護者の立場を尊重したコミュニケーションが重要です。要介護者の気持ちを理解しようと努め、言葉を選ぶように心がけましょう。

例えば、要介護者が何かを伝えようとしている際に、じっくりと耳を傾け、理解しようと努めることが大切です。また、要介護者の言葉に共感したり、励ましたりする言葉をかけることも有効です。

介護現場での意識改革

研修や勉強会の実施

介護職員全員がスピーチロックの問題を理解し、改善策を身につけるための研修が必要です。研修では、スピーチロックの定義や具体的な事例、改善策などを学ぶことで、介護職員の意識改革を促進することができます。

また、ロールプレイングやグループワークを取り入れることで、実践的なスキルを習得することができます。

日本看護協会出版会
特集 高齢者ケアにおける 身体拘束廃止
https://www.jnapc.co.jp/html/upload/save_image/00208000.pdf

現場全体の意識向上

全職員が一丸となってスピーチロックを防ぐ意識を持つことが重要です。そのためには、職場全体でスピーチロックに関する意識啓発活動を行う必要があります。

例えば、スピーチロックに関するポスターを掲示したり、スピーチロックに関する情報共有の場を設けたりすることで、職員全体の意識向上を図ることができます。

もっとも有効な人員配置

スピーチロックが発生する最大の原因は、介護職が多忙である事による「 心の余裕の無さ 」です。

特に、昼食前、申し送り直前、月曜日と金曜日に集中して事故は起こりやすいと言われています。

あなたの職場においてスピーチロックが使われている時間帯や業務を、定期的に確認しましょう。
例えば、ケア記録やコミュニケーション記録などを参考に、スピーチロックの発生状況を把握することができます。

また、チームで話し合い、成功している他社事例を参考に、改善策を検討することも有効です。

求人情報

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まとめ

スピーチロックを防ぐためには、介護現場全体での意識改革と具体的な対策が必要です。相手の立場を考え、言葉を選ぶことで大きな効果が期待できます。スピーチロックは、要介護者の尊厳と権利を侵害する行為です。介護者は、要介護者の気持ちを理解し、尊重するコミュニケーションを心がけることで、より良い介護を提供することができます。

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