介護業界では離職率が高いというイメージがありますが、その実態はどうなのでしょうか?
この記事では、介護職の離職率に関する現状を詳しく解説し、離職の原因や低下に向けた対策、転職時に役立つポイントを紹介します。
この記事を読むことで、離職率の改善ができ、かつ離職率の低い職場を見つけるコツが分かるようになります。
- 介護職の離職率の現状
- 介護職が離職する主要な理由
- 転職を成功させるためのコツ
- 離職率が高い職場の特徴と見極め方
- 求人情報
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介護職の離職率の現状
他業界と比較した介護職の離職率
介護職の離職率は他の業界と比べてどの程度高いのでしょうか?ここでは具体的なデータを基に、他業界と比較した介護職の離職率について解説します。
厚生労働省の「労働力調査」によると、2022年の介護施設における年間離職率は17.3%となっています。これは、全産業の平均離職率(15%)と比較して、それほど大きいというわけではありません。
さらに、介護職の離職率は、他のサービス業と比較しても直近の数値では改善傾向にあります。
例えば、飲食サービス業の離職率は26.9%となっています。
このように、介護職は他の業界と比べて改善度合いが高いことがわかります。これは、介護職特有の仕事内容や労働環境への厚生労働省の指導や補助金・助成金が、改善を促す要因となっていると考えられます。
厚生労働省
-令和5年雇用動向調査結果の概況-
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/24-2/dl/gaikyou.pdf
改善傾向にある介護職の離職率
近年、介護職の離職率は改善しているとされていますが、その実態と背景について詳しく解説します。
近年、介護業界では人材不足が深刻化しており、離職率の低下は喫緊の課題となっています。そのため、政府や業界団体は、介護職の待遇改善や労働環境の改善に取り組んでいます。
介護施設の取り組みとその効果
介護施設が行っている離職率低下のための具体的な取り組みと、その効果について紹介します。
介護施設では、離職率を低下させるために、様々な取り組みを行っています。代表的な取り組みとしては、以下のものがあげられます。
給与や待遇の改善
処遇改善手当や最低賃金の引き上げ、賞与や退職金制度の普及推進、福利厚生制度の充実など、従業員の待遇を改善することで、離職を抑制しようとしています。
労働時間の短縮
残業時間の削減や、休日取得の促進など、従業員の労働時間を短縮することで、ワークライフバランスを改善し、離職を抑制しようとしています。
教育研修制度の充実
スキルアップのための研修や、キャリアアップのための研修など、従業員のスキル向上を支援することで、モチベーションを高め、離職を抑制しようとしています。
職場環境の改善
職場環境の改善には、休憩室の充実や、コミュニケーションスペースの設置など、従業員が働きやすい環境作りが重要です。
チームワークの向上
チームワークを向上させるために、チームビルディング研修や、コミュニケーション研修など、従業員同士の連携を強化する取り組みが重要です。
これらの取り組みは、介護施設によって内容や規模が異なりますが、離職率の低下に効果を発揮していると考えられます。
しかし、これらの取り組みだけでは、離職率を完全に抑制することは難しいです。介護職の離職率を根本的に解決するためには、社会全体で介護職の待遇や労働環境を改善していく必要があります。
介護職が離職する主要な理由
最も大きな要因 人間関係のトラブル
介護職において、人間関係のトラブルが離職を促す大きな要因のひとつとなっています。この問題について詳しく解説します。
介護職は、利用者の方々だけでなく、同僚や上司、家族など、様々な人と関わる仕事です。そのため、人間関係のトラブルが発生しやすいという側面があります。
特に、介護現場では、利用者の方々の状態や家族の要望など、様々な要因が複雑に絡み合い、ストレスを抱えやすい環境です。また、介護職は、利用者の方々の身体介助や精神的なケアなど、非常にデリケートな業務を担っているため、些細なことで人間関係が悪化してしまうこともあります。
人間関係のトラブルは、介護職のモチベーション低下や、仕事への意欲減退につながり、離職を招く可能性があります。
介護施設では、人間関係のトラブルを未然に防ぐために、定期的なコミュニケーション研修や、相談窓口の設置など、様々な取り組みを行っています。しかし、人間関係は複雑なものであり、トラブルを完全に防ぐことは難しいです。
介護職を目指す方は、人間関係のトラブルが発生する可能性も理解した上で、仕事に取り組む必要があります。
給与や待遇への不満
給与や待遇に不満を抱く介護職員が離職するケースが多く見られます。その背景と現状について説明します。
介護職の給与は、他の業界と比べて低い傾向にあります。また、残業代が支払われないケースや、休日出勤が多いなど、労働条件が厳しいケースも少なくありません。
このような状況から、介護職は、給与や待遇に不満を抱き、離職してしまう人が多いです。
特に、事業規模の大小による差異が強く出やすい傾向にあり、似たような業務であっても給与が施設ごとに異なるという事が特徴的です。
介護職の給与や待遇が低い理由は、介護業界全体の収益構造が厳しいことや、人材不足による競争が激化していることなどが挙げられます。
政府や業界団体は、介護職の待遇改善に取り組んでいますが、依然として課題は多く、介護職の給与や待遇は、他の業界と比べて低い水準にとどまっています。
介護職を目指す方は、給与や待遇について、事前にしっかりと調べる必要があります。また、転職する際には、給与や待遇だけでなく、労働時間や休日など、労働条件についても確認することが重要です。
労働条件の悪さ
労働時間や労働環境の悪さが原因で離職する介護職員も多いです。その詳細について見ていきましょう。
介護職は、利用者の方々の状態に合わせて、夜勤や休日出勤など、不規則な勤務体制をとることが多いです。また、身体的に負担のかかる業務も多く、長時間労働になりがちです。
厚生労働省
-令和4年雇用動向調査結果の概況-
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/23-2/dl/gaikyou.pdf
転職を成功させるためのコツ
希望条件の整理と優先順位付け
転職を成功させるには、自分の希望条件を整理し、それに基づいて優先順位を決めることが大切です。その方法について詳しく解説します。
転職活動を開始する前に、まず、自分がどのような職場環境で働きたいのか、どのような仕事内容を希望するのか、などを明確にしましょう。
例えば、
- 給与や待遇:希望する給与額、賞与の有無、福利厚生制度など
- 労働時間:1日の労働時間、残業時間の有無、休日取得など
- 仕事内容:希望する職種、業務内容、利用者の方々の年齢層など
- 職場環境:職場の雰囲気、人間関係、アクセスなど
- キャリアパス:キャリアアップの機会、研修制度など
これらの希望条件を整理し、優先順位をつけましょう。
優先順位をつけることで、転職活動の際に、何を重視すべきかが明確になり、効率的に転職活動を進めることができます。
職場の具体的な情報収集
新しい職場で長く働くためには、その職場の具体的な情報を事前に収集することが重要です。具体的な情報収集の方法を紹介します。
もしも、退職理由が人間関係なのであれば、次の職場での最優先事項は「 人間関係の良さ 」で探すべきです。探しているうちに、優先度合がズレていく応募者が意外に多いのです。ここに注意しましょう!
転職活動では、求人情報だけではわからない、職場の具体的な情報収集が重要です。
具体的な情報収集の方法としては、以下のものがあげられます。
転職サイトや転職エージェントの活用
転職サイトや転職エージェントでは、求人情報だけでなく、企業情報や口コミ情報なども掲載されています。これらの情報から、職場の具体的な状況を把握することができます。
実際に働いている人に話を聞く
実際にその職場で働いている人に話を聞くことで、求人情報だけではわからない、職場のリアルな状況を知ることができます。
職場見学
職場見学をすることで、職場の雰囲気や設備などを実際に確認することができます。
これらの情報収集を通して、職場の具体的な状況を把握することで、転職後のミスマッチを防ぎ、長く働き続けられる職場を見つけることができます。
転職エージェントの活用
転職エージェントを利用することで、希望に合った職場を効率的に見つけることができます。転職エージェントの活用法について説明します。
転職エージェントは、転職希望者の希望条件に合った求人情報を紹介してくれるサービスです。
転職エージェントを利用するメリットとしては、以下のものがあげられます。
希望条件に合った求人情報の紹介
転職エージェントは、転職希望者の希望条件をヒアリングし、それに合った求人情報を紹介してくれます。
面接対策のサポート
転職エージェントは、面接対策のサポートをしてくれます。面接対策では、面接の練習や、面接官からの質問への回答の仕方を教えてもらえます。
転職活動のアドバイス
転職エージェントは、転職活動のアドバイスをしてくれます。転職活動の進め方や、履歴書の書き方、面接対策など、様々なアドバイスを受けることができます。
転職エージェントを利用することで、転職活動がスムーズに進み、希望に合った職場を見つけることができます。
離職率が高い職場の特徴と見極め方
常に同じ求人が出ている
求人情報が頻繁に出されている職場は離職率が高い可能性があります。具体的な見極め方を解説します。
同じ求人情報が頻繁に出されている場合は、その職場は離職率が高い可能性があります。
これは、従業員が短期間で辞めてしまうため、常に人手不足の状態になっていることを示唆しています。
求人情報を見る際には、掲載されている期間や、同じ求人情報の掲載回数などに注目しましょう。
同じ求人情報が頻繁に出されている場合は、その職場について、さらに詳しく調べる必要があるかもしれません。
給与が相場より高い
意外ですが、給与が相場より高く設定されている職場も、離職率が高い可能性があるため注意が必要です。その理由について説明します。
給与が相場より高い職場は、一見魅力的に見えますが、離職率が高い可能性があります。
これは、給与が高い分、仕事内容が厳しかったり、労働時間が長かったり、人間関係が悪かったりするなど、何かしらの問題を抱えている可能性があるからです。
給与が高い職場を選ぶ際には、給与だけでなく、仕事内容や労働時間、職場環境なども考慮することが重要です。
採用人数が多い
採用人数が多い職場も離職率が高いケースが多いです。具体的な見極め方を紹介します。
採用人数が多い職場は、離職率が高い可能性があります。
これは、従業員が短期間で辞めてしまうため、常に人手不足の状態になっていることを示唆しています。
採用人数が多い職場を選ぶ際には、採用人数が多い理由について、しっかりと調べる必要があります。
例えば、事業拡大のための人員増加なのか、離職率が高いからの人員補充なのか、などを確認しましょう。
求人情報
まとめ
介護職の離職率とその対策について
この記事では、介護職の離職率の現状や、その原因、そして転職を成功させるためのポイントについて解説しました。
介護職は、やりがいのある仕事ですが、離職率が高いことも事実です。
介護職の離職率を低下させるためには、政府や業界団体、介護施設、そして個々の介護職員が、それぞれが役割を果たしていく必要があります。
この記事を参考に、より良い職場環境を見つける手助けとなれば幸いです。
岡山市の介護施設 管理者兼介護職員
現役介護職として現場と管理者を担当
MBA(経営学修士)
PUROPOSE:本気の大人をつなげる
MISSION:居場所と生きがいを作る
VISION:お世話の輪の有る社会を創生
VALUE:医療介護従事者と患者様/ご利用者様の真の幸福を追求する
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